前回は、これからというところで終わってしまい予告編みたいになってしまいましたが、ここからが本編です。
第1世代Chromecastは、テレビ側のHDMI端子側の長手方向に余裕がないと設置できず、付属の延長ケーブルは固くて使い難いと矛盾に満ちた代物で困りましたが、第2世代Chromecastはご覧のとおり柔らかいケーブルが標準となり設置しやすくなりました。
第1世代Chromecastは対応WiFiが802.11b/g/n(2.4GHz)のみ。この帯域は日本の都市部ですでに激混み過密状態のうえ電子レンジの影響を受けるし、映像ストリーミングには元々無理があったものが、第2世代ChromecastではChromecaseヘルプにあるように802.11b/g/a/n/na(2.4Gと5GHz)対応となり、本来の性能を発揮できるようになりました。
もちろん、利用環境のWiFiがショボイと性能を発揮できません。Chromecastを使うのだったら802.11a/na対応の無線アクセスポイントを用意しましょう。いまどきのiPhoneやAndroidは対応していますので、スマートフォンも使い心地が良くなり一石二鳥間違いなしです。
さあここから、まずはAndroidです。
Chromecastを初期設定するだけだったアプリ「Google Cast」のメニューに[画面や音声をキャスト]と、なんとAndroidデバイスの画面をそのままテレビに出してしまう機能が追加されていました。
以前はNexusのファームウェアで対応していた機能が普通のAndroidアプリとなったので、XperiaでもGalaxyでもほぼあらゆるAndroidデバイスで、アプリごとに個別にChromecast対応するまでもなく、あらゆるアプリ画面がそのままテレビに出るようになっていたのです。
次はiPhone、Androidで気を良くしてiPhoneも、と思うのは・・・無理がありました。
iPhoneの同じアプリ「Google Cast」のメニューに[画面や音声をキャスト]が存在せず、あぁ残念。これができてしまったらAppleTVの価値が危うくなるかも知れませんし、AppleのAirPlayにはアプリ個々での対応を必須をしているのですから、Googleにだけデバイス全体のChromecast対応を許すはずもないのでしょうか。
以上で終り・・・ではなくてここからが真打ちです。
WindowsとMACでは、以前からChromeブラウザからのタブ単位でChromecast経由でテレビ出力できることは知っていたのですが、全画面が出せるようになっていたとは、不勉強で知りませんでした。なぜ気が付かなかったのか、その答えは全画面キャストのための設定にあります。
具体的な設定画面例をご覧になってください。
↓ クリックしている場所にご注目、これってわざと目立たなくしてないですか?
↓ 画面とウィンドウをキャスト(テスト)をクリック
↓ ターゲットのchrome castを選ぶと、やっと「画面全体」が出てきます!
さあ「画面全体」を選んで[共有]ボタンをクリックしてテレビの画面を見てください。chromeブラウザが稼働しているのはWindowsでもMACでも、テレビの画面にはそのパソコン画面がそのまま出ているはず。もちろん、これをお試しの際には事前にGoogle Cast拡張機能をChromeブラウザに追加していただく必要があるのは言うまでもありません。
ビックリしました。いつの間にかAndroidとWindowsとMACはデバイス画面全体をそのままテレビに送れるようになってしまっていたのです。
ただし、選択メニューに(テスト)となっているだけあって映像は問題ないのですが、複数のテスト環境で色々やってみましたが音声が上手くキャストできず、手元のWindowsなりMACからだけ出て、テレビからは出てくれませんでした。でも、普通のプレゼンテーション利用ならば全然問題ありません。
このgoogle cast拡張機能はちょっと前までchromecast拡張機能という名前だったのが改名したらしく、その頃の情報によるとBeta版だけに画面全体のキャスト機能があったようです。しかし、現時点では「Google Cast」「Google Cast(Beta)」のどちらでも同じく画面全体のキャスト機能が備わっています。もう少しで音声も出るようになると(テスト)という表記が取れることでしょう。
まだ発展途上ということのようですが、AppleTVのようにAppleデバイスからしかキャストできないということもなく、すでに実用上かなり便利なデバイスです。そして安価なことも気に入っています。
それにしても、いつの間にかこんなに使えるようになっていたなんて、不勉強を反省!
2016年6月1日