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2019年1月11日

2019年のサブスクリプションモデル(前編)

2019年1回目のコラムとなります。世間では、平成最後の年と言われており、年の途中からは新しい元号に変わることになるようです。年末から株式相場などは波乱が起きまくっていますが、今年も良い年にできるようにしていきたいものです。 以前、こちらのコラムでご紹介したスマホアプリにおける継続課金

をもう少しスマホアプリの業界ではないところについて、見ていきたいと思います。

外食業界でのサブスクリプション

サブスクリプション(=継続課金)モデルが昨年注目を集めました。

https://note.mu/lawyer/n/n4c8add04541f

私も記事にしたくらいで、スマホアプリの業界での継続課金はすでに多くの企業が取り組んでいました。 もう少し業種の幅の範囲を広げてみると、様々なサブスクリプションモデルのビジネスが2018年には注目されていました。その中でも意外と注目を浴びたのは、外食産業です。

ラーメンの定額制(野郎ラーメン)

http://fr-h.co.jp/news/subscription

最近は健康志向のため、私もほぼラーメンを食すことはないのですが、こちらのラーメン店はどちらかというと健康志向から遠目な方が通われるラーメン店ではないでしょうか。月額8,600円で1日一杯のラーメンが食べられるサービスとなってます。飲食店の場合は毎回原価がかかるため、上記の記事にも書かれているように赤字覚悟などの記載がありました。赤字覚悟ではビジネスをするメリットはないため、当初の赤字は覚悟した上で、新規顧客の確保や他の飲食チェーンへ逃げられることへの囲い込みなど、そういうことを想定されているものと思われます。

フードパスポート

http://food-passport.jp/

加盟している飲食店の日替わりのおまかせメニューを月額2,980円で1日1回食べることができますという触れ込みです。

毎日ラーメンを食べるのはちょっとつらいですが、こういう方がまだ続けられそうな感じはします。ただ、上記のラーメン店はあまり制限は多くありませんでしたが、こちらはそこそこ条件があります。

店内で食事のみでお通し代が必要な場合もありますとのこと。また、ワンドリンク制・利用を断られることもある・提供時間に制限がある場合があるなど。まだスマホアプリ自体のレビューもそれほど多くありませんが、利用者が多くなると、様々な制約事項がかかりそうな印象です。

他にもアルコール飲料が飲める定額制などもありますが、飲食店における定額制は、どうしても原価がかかる商売であることと、ピーク時間帯がある商売のため、ピーク時間帯にこういう定額のお客様で満席になってしまうと、他のお客様で稼げないというデメリットもあります。なので、上記のような制約がどうしても出てしまうのでしょう。

自動車業界でのサブスクリプション

2018年は、自動車業界でもサブスクリプションモデルが評判となりました。

カーシェア

タイムズのタイムズカープラスが代表的ですが、かなりビジネスとしても成功しているように思われます。弊社でも駅から遠方のお客様の場合は、利用させていただいております。かなり自由度が高いところが人気の秘訣のように思えます。こちらは、正確にはサブスクリプションという位置づけではありませんが、サブスクリプションモデルへの先鞭をつけたと言っても過言ではないかと思っています。

https://plus.timescar.jp/

トヨタ自動車

2018年で注目が高かったのは、トヨタ自動車のサブスクリプションサービスでしょう。今年からサービスを開始するとのことですが、若者のクルマ離れということや様々な車を試してみたいという要望に即したということなのでしょうか。このあたりは、自動車メーカーのビジネスモデルを根本から変えてしまうので、カーディーラーを巻き込んだ再編になるのかもしれません。

タイムズの場合は、シェアリングという考え方ですので、投資額に対してより多くの人が利用してくれればビジネスとしては成功ということなのでしょうか。もちろん、投資額とバランスが取れないと不評のサービスとなってしまうため、その調整がうまくマッチしたものがタイムズなのでしょうか。

トヨタ自動車の場合は、IDOM(旧ガリバー)が月額5万円で始めたNORELというサービスに近いのかなと想像しています。月額5万というと私としては、買ったほうが良いのかなと考えてしまうのは、少し年を食ってしまっているからなのでしょうか。

前編のまとめ

飲食店と自動車業界のサブスクリプションを見て参りましたが、本命はウェブ業界やスマホアプリの受託開発というところですが、少々長くなってきましたので、次回に譲りたいと思います。

サブスクリプションモデルの場合、大きなキーポイントとして、ストックビジネスかどうか、ということ。上記の事例では、ラーメン店はストックビジネスではなく、毎回原価がかかってしまうモデルになります。それに対して、フードパスポートの場合は、基本的には原価はかかってくるが、いろいろな制約事項で見えてくるのは空き時間を埋めたい(できれば、ピークの時間は定額顧客は来てもらいたくない)ということでしょう。このあたりは、客側の不満にもつながるところかもしれません。

自動車でのシェアリングも基本はストックビジネスですが、その損益分岐点が高いため、ある程度シェアを取らないと黒字にはならないのでしょう。実際、タイムズの場合は圧倒的シェアを取るまでは赤字でした。

次回はぜひ、ウェブ周りのことにも言及する予定ですが、本年もぜひよろしくお願いします。

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