2023年7月28日にAndroidでもChatGPTの公式アプリが登場しました。
アプリ利用が可能になり、今では使い慣れている方も多いのではないでしょうか?
iPhone(iOS)向けアプリはApp Storeから、Android向けアプリはGoogleストアから、それぞれダウンロード可能です。
自然な回答を得られるAIとして日々進化を続けていますが、過信は禁物!
セキュリティ上のリスクや、信憑性にまだ注意すべきことがあります。
そこで、今回はChatGPTを活用していくために注意すべきポイントをあらためて紹介いたします。
うまく活用していくためにも、しっかりと把握していきましょう。
目次
情報漏えいの危険性がある(ポイント1)
ChatGPTは入力した情報をデータとして学習し、蓄積していきます。
ChatGPTが回答する時にその入力したデータを使ってしまうと、意図せず情報が他の人に漏れる場合があります。
そのため、どんな状況でも外部に知られて困る内容は入力しないようにしましょう。
特に、次のような情報は入力しないように細心の注意が必要です。
・個人情報
・公開前の情報や非公開にしている情報
・公開制限をしている情報
情報漏えいの危険性の観点等から、企業によって利用制限の対応が分かれていることも次の記事より確認できます。
ChatGPTの利用を推奨する企業、禁止する企業、その最新動向(Yahoo!ニュースより)
取り扱う情報の精度を過信しない(ポイント2)
ChatGPTはインターネット上の情報や過去の入力データを活用して回答します。
そのため、不正確なデータを参照して回答してしまう場合があることを念頭において活用しましょう。
また、無料版ChatGPT(GPT-3、GPT-3.5)は2021年9月までの情報を学習して回答しています。
回答内容は最新の情報ではないことにも注意が必要です。
ChatGPT(GPT-3、GPT-3.5)は次のように回答しています。
回答にもあるように、OpenAIの公式情報・リリース情報をおさえておくのも利用する上で重要なポイントです。
(OpenAIの公式リリース情報はこちら)
著作権侵害の可能性があることに注意する(ポイント3)
OpenAI公式のChatGPTの著作権に関する記載は次のようになっています。
お客様による本規約の遵守を条件として、OpenAI は、ChatGPTの回答に関するすべての権利、所有権、利益をお客様に譲渡します。
これは、本規約に従う場合、販売や出版などの商業目的を含むあらゆる目的でコンテンツを使用できることを意味します。
参考:OpenAI 利用規約より(https://openai.com/policies/terms-of-use)
基本的に、回答内容はお客様(回答依頼側)で規約遵守を条件として利用して良いことになっています。
しかし、その回答内容に著作権のある情報が含まれていた場合、意図せず著作権侵害になってしまう場合があります。
そのため回答を何らかの目的で利用する場合は、まず精査・検証を実施し、内容に問題がないことを確認するようにしましょう。
補足 性能がさらに改善した有料版ChatGPT(GPT-4)もある
ChatGPTには有料版もあります。
有料版は無料板に比べて回答性能が向上したアップデート版のGPT-4を使うことができます。
ここでは無料版との違いを簡単に紹介いたします。
有料版(GPT-4) | 無料版(GPT-3、3.5) | |
料金 | 月額20ドル | 無料 |
学習データ | Web上の最新情報を活用して回答 | 2021年9月までの情報 |
質問回数制限 | 回線混雑時も利用可能 | 回線混雑時は制限 |
回答品質 | 改善 | 通常 |
画像認識 | 可能 | 不可能 |
回答内容の信頼度・安全性 | 改善 | 通常 |
使えるバージョン | 一般公開された最新の機能を利用可能 | 無料の範囲で利用可能 |
特に注目したいのが、学習データの改善と、画像認識が可能になったこと、回答内容の信頼性・安全性が向上したことです。
回答内容の信頼性・安全性が向上したというのは、ChatGPTが回答に関しての理解度が高まったこと、攻撃的発言や犯罪に関わるような内容が制限されるようになったということです。
また、前述した注意すべきポイント2の「取り扱う情報の精度」が向上したとも言えます。
頻繁に使う人ほど、より正確な回答を得られるのは重要なポイント。今後のアップデートにも期待できますね。
※とはいえ、ポイント1の情報漏えいの危険性や、3の著作権の危険性も依然としてあるため、利用には注意が必要になります。
参考:OpenAI GPT4のレポートより(https://openai.com/research/gpt-4)
終わりに
日々進化しているAIと進化を一押ししているChatGPT。
リスクをふまえて利用しないというのも可能ですが、様々なアプリに活用され始め、Microsoft Excelにも連携できるツールができるなど、今後の生活に関わっていく可能性はかなり高い状況です。
リスクやそれを回避できる手段をおさえて、上手く活用していきましょう。